埼玉県立浦和高校などで入学直後、校歌を歌えなかった新入生を上級生が取り囲んで怒鳴りつける「校歌指導」を行っていた問題で、埼玉県教育委員会は6月6日、事実関係を概ね認めた。
この問題は県立浦和高校に20数年前に入学した元生徒が今年、校歌指導を受けてうつ病になり、中退を余儀なくされたと訴えたことを契機に表面化した。
日本自治委員会は今年2月、埼玉県教育委員会に対し文書で事実関係を照会し、このほど県教委が6月6日付で回答した。
県教委は、県立浦和高校で、▽上級生が新入生を1人ずつ指名して校歌や応援歌を歌うよう指示し、歌えなかった新入生を取り囲んで怒鳴りつける、▽上級生が「なぜ歌えない」「お前には浦高生の資格はない」などとアナウンスする、▽上級生が竹刀を床にたたきつけて威圧するなどの行為が行われていたことを認めた。
県教委は2025年現在こうした指導は行われていないとしているが、校歌指導が不登校や退学の理由となった可能性がある事案を1件確認したとしており、伝統と自治の名の下に生徒間で人権侵害が横行していた実態が明らかになった。また、校歌指導の場には教員も立ち会っていたにもかかわらず、上級生に対して適切な指導がなされず、こうした人権侵害が看過されていた。
県教委「人権配慮を指導」
県教委は日本自治委員会に対し「教員や管理職の指導に配慮が欠けていた」としたうえで、「校歌指導において威圧的な言動を行わないことや人権に配慮し実施することなどについて改めて指導を行っていく」と回答した。一方で県教委は「校歌指導に問題があるとは考えていない」ともしており、あくまで校歌指導を存続させる考えを表明した。
校歌指導撤廃主張生徒を不信任 根深いホモソーシャルの闇
県立浦和高校では過去に生徒会長選で校歌指導撤廃を主張した生徒がいたものの、校内で不信任デモが行われるなど、同校生徒の主流派はあくまでも校歌指導を継続することにこだわっているようだ。昨年春には、2・3年生が「今年の1年生はナメてるやつが多い」「校歌指導をやって圧をかけたほうがいい」などと新入生に心理的圧力をかけることを示唆する投稿をしていたといい、男子校特有のホモソーシャル的空気感が長年の人権侵害横行の要因となっていた可能性がある。
榊原光・日本自治委員会広報課長の話
日本自治委員会は今年2月、埼玉県教育委員会に対し文書で事実関係を照会し、このほど県教委が6月6日付で回答した。
県教委は、県立浦和高校で、▽上級生が新入生を1人ずつ指名して校歌や応援歌を歌うよう指示し、歌えなかった新入生を取り囲んで怒鳴りつける、▽上級生が「なぜ歌えない」「お前には浦高生の資格はない」などとアナウンスする、▽上級生が竹刀を床にたたきつけて威圧するなどの行為が行われていたことを認めた。
県教委は2025年現在こうした指導は行われていないとしているが、校歌指導が不登校や退学の理由となった可能性がある事案を1件確認したとしており、伝統と自治の名の下に生徒間で人権侵害が横行していた実態が明らかになった。また、校歌指導の場には教員も立ち会っていたにもかかわらず、上級生に対して適切な指導がなされず、こうした人権侵害が看過されていた。
県教委「人権配慮を指導」
県教委は日本自治委員会に対し「教員や管理職の指導に配慮が欠けていた」としたうえで、「校歌指導において威圧的な言動を行わないことや人権に配慮し実施することなどについて改めて指導を行っていく」と回答した。一方で県教委は「校歌指導に問題があるとは考えていない」ともしており、あくまで校歌指導を存続させる考えを表明した。
校歌指導撤廃主張生徒を不信任 根深いホモソーシャルの闇
県立浦和高校では過去に生徒会長選で校歌指導撤廃を主張した生徒がいたものの、校内で不信任デモが行われるなど、同校生徒の主流派はあくまでも校歌指導を継続することにこだわっているようだ。昨年春には、2・3年生が「今年の1年生はナメてるやつが多い」「校歌指導をやって圧をかけたほうがいい」などと新入生に心理的圧力をかけることを示唆する投稿をしていたといい、男子校特有のホモソーシャル的空気感が長年の人権侵害横行の要因となっていた可能性がある。
榊原光・日本自治委員会広報課長の話
伝統と自治の名の下、数十年間にわたり生徒間の人権侵害が放置されてきたのは全く看過できるものではない。県教委は校歌指導に問題はないとの考えだが、「学校ナショナリズム」の押し付けとそれに伴う人権侵害の横行で人生をかえられてしまった元生徒の苦しみを考えると、野蛮な風習は直ちに廃止すべきだ。
日本自治委員会は校歌指導の即時中止を強く求めていく。

