目黒区長選挙が14日に告示され、都民ファーストの会・国民民主党推薦の伊藤悠前都議(47)、無所属・現職の青木英二氏(69)、自民党推薦の河野陽子前区議(61)、立憲民主党推薦の西崎翔前都議(40)、無所属・会社員の瀧下隆行氏(41)の5人が立候補しました。
各候補の政策
青木英二氏
青木英二氏(無・現)
現在まで5期20年、区長を務めている現職の青木英二氏は、▽子どもが遊べるプレーパークの整備、▽路上喫煙禁止、▽イヌ・ネコの傷病治療費助成、▽区民のスキルを生かす「めぐろの達人バンク」の創設などを訴えています。また、当選後は3年で辞職し、次回の区長選を区議選と同日に行うこと、退職金も返納することを公言しています。青木氏は目黒九中事件当時の区長でした。また、青木氏による20年もの長期にわたる区政や、青木氏の息子も区議として区政に関与していることなどが区民から問題点として指摘されています。
河野陽子氏
河野陽子氏(無・新=自民推薦)目黒区議を3期務めてきた河野陽子氏は、▽デジタル化の推進、▽区民・こども提案の政策実現、▽災害対策強化、▽子育て支援・教育改革、▽高齢者や障害者の支援などの政策を訴えています。
河野氏は4月11日、日本自治委員会外務課員の訪問に対し、「すごく賛同できることもあるし、子供たちの権利を守りたいという気持ちもわかるが、私と考え方が違うところもあるのでどういうふうに答えたらいいかわからなかった」「子ども議会とか私もぜひやってみたらいいなと思うし、今回政策の中にもお子さんから出た政策を実際に実現したいというふうにもお伝えしていきたいと思っているので」などと話しました。
伊藤悠氏
伊藤悠氏(無・新=都ファ・国民推薦)都議を4期務めてきた伊藤悠氏は、▽すべての小中学校で「放課後教室」を設置し、塾機能を学校に取り込む、▽無電柱化の推進、▽介護の充実、▽林試の森公園にカフェを設置し防災拠点とする などの政策を主張しています。
伊藤氏は都議会での妨害とも呼べるようなヤジがSNSにおいて問題視され、一部で拡散されています。また伊藤氏は2021年、自由が丘のカフェで駐輪禁止の場所にすスクーターを停車し、持ち込んだスポーツドリンクを飲んでいる姿を日本自治委員会活動員に目撃されています。
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西崎翔氏
西崎翔氏(無・新=立民推薦、共産・社民・生活者ネット・緑の党等支持)国会議員の秘書を務めた後、区議を2期、都議を1期務めてきた西崎翔氏は▽区長の任期を3期12年までとする多選禁止条例の制定、▽「パートナーシップ制度」の導入、▽「子育て丸抱え体制」の構築や区立児童相談所の設置、▽区民センター再開発の見直し などを政策として掲げています。
西崎氏は目黒九中事件当時、高橋秀一氏の当たり屋行為を正当化・矮小化しており、日本自治委員会が抗議、批判を行いました。
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瀧下隆行氏(無・新)
IT企業に勤めている瀧下隆行氏は、▽住民税の減税、▽出産・子育て支援の質向上、▽政策の効果検証の実行、▽区職員の報酬改善を政策として訴えています。
日本自治委員会の政策要求書 20日時点で回答ゼロ
日本自治委員会は候補者に対し、政策要求書を送付し、回答を求めましたが、20日時点では誰も回答していません。
日本自治委員会の榊原光広報課長は20日、「政策要求を無視されたことは極めて遺憾だ。日本自治委員会として目黒区政を厳しく注視していかなければならないと感じる。」と述べました。そのうえで、「今回の目黒区長選挙で、日本自治委員会は特定の候補を支持しない。ただ青木英二氏は目黒九中事件当時区長を務めていたほか、西崎氏は目黒九中事件を正当化・矮小化したことから明確に不支持を表明する。」と表明しました。
目黒区長選挙はあす21日投開票が行われます。
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