宿題・定期テスト・服装指導廃止など大胆な学校改革で有名な千代田区立麹町中学校(堀越勉校長)がこれらの学校改革を転換することがわかりました。
同校では2014年に着任した工藤勇一校長(当時)が宿題や定期テストの廃止、制服・体操着の着用自由化、固定担任制の廃止など大胆な改革を進め、全国的なモデル校となりました。
しかし今年4月に着任した堀越勉校長が、定期テストの復活、固定担任制の復活など改革に逆行する方針を検討。さらに2024年度からの制服・体操着の着用強制を決定しました。
千代田区教育委員会は取材に対し、定期試験の復活については、「所謂定期試験を実施するということではなく、生徒の学力向上に資するよりよい試験の在り方について検討しているところです」、学級担任制の復活についても「所謂学級担任制ということではなく、生徒への指導・支援体制の在り方について検討しているところです」と茶を濁す回答に終始し、明言を避けました。
麹町中の突然の反動化は、進学予定の生徒や保護者に波紋を広げている模様です。
日本自治委員会・久保田美菜情報局副局長の話
民主的な社会の担い手としてこどもを育てていくという工藤元校長の改革の方向性に真っ向から逆行し、全体主義的な教育に戻そうという堀越勉校長の反動施策には断固反対する。こどもの主体性を奪い、人権を踏みにじることは許されない。今後の動向を厳しく注視していく。