計画では、小学校と区道を挟んで隣接するマンション「渋谷ホームズ」が小学校の建て替え費用を負担する代わりに低層建築物である小学校の容積を活用。さらに両者を隔てる区道を廃道し、渋谷区はその敷地も「渋谷ホームズ」に安く譲り渡すことによって高さ60m14階建ての「渋谷ホームズ」を高さ150メートル34階建ての超高層マンションに建て替える方針。実現すると「渋谷ホームズ」の建物は、現在より約6m小学校に接近します。
住民らは「神南小学校が超高層マンションから見下ろされ、風害や盗撮、落下物の危険がある。超高層マンションの圧迫感でこどもたちのメンタルヘルスへの影響が懸念される。」として計画の中止と小学校の単独での建て替えを訴え、住民団体「しぶや区民の声を聞く会」(区声会)を設立しました。区声会の共同代表にはいずれも4月の渋谷区長選に立候補した吉田佳代子元区議と鈴木哲司氏が就任し、異色のタッグで計画中止に取り組みます。
先月15日に行われた区声会の設立会見では、吉田氏・鈴木氏のほか、平松けんじ前日本自治委員会議長も登壇し、「学校のすぐ隣接地に150メートルのタワーマンションが建ってしまうのは凄い心理的に圧迫感を感じる」「日陰になってしまうかもしれない」と指摘。「高層ビルに囲まれてしまって学校生活をしなきゃいけない。これが果たしてこどもたちにとって良い教育環境なのか。」と計画見直しを訴えました。
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