16日に告示された渋谷区長選は、無所属で現職の長谷部健氏(51)、無所属で立憲民主党と共産党が推薦する吉田佳代子氏(60)、無所属で自民党支部と日本自治委員会が推薦する元大学教授の鈴木哲司氏(50)、日本第一党公認の菅原深雪(61)氏の4人が立候補を届け出ました。立候補を表明していた北浦優子氏は出馬を取りやめました。
長谷部氏(無・現)
長谷部氏(昨年1月16日、磯田航太郎撮影)
現職の長谷部氏は前回区長選では公明党の推薦を得て再選しましたが、今回の選挙ではどこの政党の推薦も受けず、完全無所属で戦います。長谷部氏は、行政サービスのDX化、ICT教育の水準向上をはじめ、デジタル通貨「ハチペイ」の普及、学校建て替え計画の推進を掲げています。
長谷部氏は前職在職時にいじめ自殺事件が発生した五十嵐俊子氏を教育長に任命。任命前に事件を知りながら議会に報告しなかったことが露見し、さらに区議会だよりを印刷しなおさせ、税金約470万円を浪費。日本自治委員会から厳しい批判を受けました。
吉田氏(無・新=立民推薦、れいわ支持)
吉田佳代子氏は元々立憲民主党の区議4期16年務め、今回無所属で立民の推薦とれいわの支持を得て「野党共闘」系候補として立候補しました。吉田氏は税理士として「税のプロが区政を変える」として、現区政の課題として外郭団体の収支が不透明であることや、不透明な事業者選定などを指摘。外郭団体への報告義務や区長の知り合い企業優遇の禁止により不要な予算を削減するとしています。
吉田氏は学校給食無償化をはじめ、学校建て替え計画の見直しや羽田新ルート撤回を掲げています。
鈴木氏(無・新=日本自治委員会・自民総支部推薦)
鈴木哲司氏は新潟県出身の元大学教授。日本救急救命士協会会長を務めています。鈴木氏は「行政サービス日本一だった渋谷を取り戻す。」として地域防災力強化や女性トイレ廃止の見直し、高齢者の多死社会増加を見据えた終活支援センターの設置などを掲げています。さらに日本自治委員会に対し、五十嵐教育長の解任、いじめ対策寝屋川モデルや学校給食の無償化実現を約束。日本自治委員会と自民渋谷総支部からの推薦を受けています。
菅原氏(日本第一党・新)
菅原深雪氏は日本第一党公認の区長候補。日本第一党は渋谷区松濤に本拠地を置く「旧統一教会」の追放を訴えています。
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