会見する森澤区長(9日、平松けんじ撮影)

4日就任した森澤恭子品川区長は、9日、品川区役所で就任記者会見を開きました。

森澤区長は、濱野健前区長の区政運営を高く評価した上で、「良いところを継承しつつ、時代や区民ニーズに併せて進化・発展させていきたい」と述べ、区長会見のフリーランス記者への開放・ライブ配信をはじめ、働き方改革、女性が管理職を目指しやすくなるような環境づくり、職員との対話を推進していく考えを示しました。

また、森澤区長は、本紙の質問に対し、児童生徒が自主的に校則を見直す取り組みを進めていく必要があると強調。いじめ専門部署の設置をすべきだとの考えを示しました。

さらに、森澤区長は、「タウンミーティングなどを通して、区民の皆さん、あるいはいろいろ活動されている方々から意見を伺ったうえで、区政運営に反映していく。まさにそれが区民と進める新しい区政運営だと思っているので、進めていきたい。」と述べ、区民や、日本自治委員会をはじめとする市民団体の声を区政に反映していく考えを示しました。

◇森澤区長記者会見の要旨◇ 冒頭部分動画はこちら 質疑応答動画はこちらこちら
冒頭発言
「記者会見を始める前に今回、フリーランスの皆さんの参加に関して混乱を生じさせたことにお詫びを申し上げる。新しい区長として就任するに際し、記者会見の内容も含めて引継ぎを行う際にコミュニケーションの齟齬が生じたという風に認識をしている。これまでの区の慣例では、フリーランスの方がへの案内および参加は行われておらず、会見場も設定や案内、申込方法、ライブ配信を行うか否かを含めて様々な工夫を講じる必要があり、その指示をしていたところで生じた混乱であると認識している。今後はより開かれた区政を目指し、本日もそうだが、フリーランスの方々にも参加いただける機会を増やしていく所存だ。今後ともどうぞよろしくお願いしたい。」
「本日は大変お忙しい中、お集まりいただき誠にありがとうございます。品川区長の森澤恭子です。去る12月4日の品川区長選挙において多くの区民の皆様のご支援、ご支持をいただき、品川区長に就任した。心から感謝申し上げるとともにその職責の重さを痛感しているところだ。
さて、品川区は、これまで4期16年にわたる浜野区政の下、健全な財政基盤を築くとともに様々な先進的な施策を全国に発信してきた。
世論調査の結果からも品川区に住み続けたいが9割以上である。私はそのような区政の良いところを継承しつつ、時代や区民ニーズに併せて進化・発展させていきたいと思っている。
こどもの笑顔があふれ、若者が輝く街、子育て世代・現役世代がいきいきと働き暮らす街、障がい者も高齢者も誰もが安心して生活する街、歴史や伝統・文化を大切しながら新しいものを生み出す街、多様性が尊重される街には人が集まり、賑わいが生まれ、地域経済は元気になる。この好循環が品川区のポテンシャル、可能性をさらに伸ばす。そして人と人とがつながる、強く、優しく、愛される街へとより一層発展させることができると考えている。
現在の社会状況は、人々の価値観やライフスタイルが多様化し、政治や行政が唯一の答えを持ち得ていない、そうした時代を迎えている。であるからこそ、子育て、教育、福祉、街づくり、政治や行政の仕組みもすべてを時代に合わせて変えていく、そして区民とともに進める区政へと発展させていく必要がある。
そこで私は区政運営の基本方針として誰もが生きがいを感じ、自分らしく暮らしていける「新時代のしながわ」を掲げ、区民の声が届く、区民とともに進める新しい区政を目指し全力で取り組んでいく。
具体的には4つの政策目標を掲げ、推進していく。
第一に、一人ひとりを支え、延ばす子育て・教育で選ばれる品川。
第二に、障害のある方も高齢者も誰もが安心を実感できる品川。
第三に、歴史と伝統を未来へつなぐ街づくり。経済と環境が両立するSDGs品川。第四に区民とともに進める新時代の品川。以上が4つの政策目標になる。これらの施策を推進していくうえではいかに財源を確保していくのかという点も重要な課題だ。都政改革を推進してきた経験を活かし、情報公開と事業評価の徹底により無駄を削減し、財源の捻出に努めていく。
4つの政策目標に対する具体的な策については、今後の予算編成の中で私の思いを組み込んでいく。
一方、喫緊の課題についても速やかに対応する必要がある。今回の第4回区議会定例会において、物価高騰への対応などに向け、地方創生臨時交付金などを活用した補正予算を提案する。私は品川区長として「新時代のしながわ」の実現に向けて、区民の皆様、区議会議員の皆様、関係機関、関係団体の皆様と一層の連携を図り、職員とともに全身全霊で区政を担っていく決意である。報道機関の皆様には今後とも区政情報の発信にご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げる。以上をもって私の就任のあいさつとする。ご清聴ありがとうございました。」

質疑応答
ーーー補正予算の規模。どういったことを盛り込むか。
「物価高騰への対応などに向けて地方創生臨時交付金などを活用した補正予算を提案する予定である。(規模は)今後また公表する予定。」

ーーー小池都知事のように自身の支持者を4月の統一地方選に擁立し、会派をつくる考えは。
「現時点ではない。」

ーーー新庁舎整備計画について。
「現行通り進めていく。跡地の活用によって実質区民負担を軽減していく点については、今後議論、そして詳細に計画することが必要になってくると思う。最新の官民連携手法は、竹芝などで行われている方法で定期借地権を設定して収益を得ながら公益性を担保する、収益性と公共性を両立するという手法で、こういった事例を参考に今後議論していきたい。」

ーーー12月20日に開会する区議会に向けた公約、選挙戦中に掲げた7つの目標の実現のために提案するものは。
「私が挙げた政策をどうやって進めていくのかというところ、課題を含めて所管の方々と意見の交換を始めたところである。できるだけ来年度予算に盛り込んでいきたいところである。」

ーーー羽田新飛行ルートの固定化回避について。
「国の方で、今、固定化回避が検討されている。積極的に早期の実現を働きかけていく。区民アンケートで地域性・個別事情を丁寧に把握し、その事実をもって国に働きかけていく。固定化回避を含む具体的な解決策を国に働き掛けていく。」

ーーー校則をこどもたちが決めることができる仕組みづくり、いじめ専門部署の設置について。教育長への指示、実現へのロードマップは。
「まさに意見交換を始めたところである。私のスタンスとしては、校則などについては児童生徒が自主的に見直していくという取り組みを進めていく必要がある。いじめについても現時点で品川区で行われている取り組みをしっかりと把握をした上でどこに課題があって、やはり私としては専門部署をしっかり作るべきだと思っているので、そのあたりは早急に進めていきたい。」

ーーー市民団体と対話しない区教委。区民、市民団体と区役所の対話の推進について。
「タウンミーティングなどを通して、区民の皆さん、あるいはいろいろ活動されている方々から意見を伺ったうえで、区政運営に反映していく。まさにそれが区民と進める新しい区政運営だと思っているので、進めていきたい。」

ーーー区長の選挙の収支報告書について。(区長は)2本の動画を外注で作成しているが、収支報告書に動画作成の委託費・広告費が載っていない。外注した2本の動画が再生数が6万再生、5万再生ぐらい。これぐらいの再生数があるということは広告費がかかっていると私は見ているが。
「政治活動なので政治活動の収支報告書に上がってくる」

ーーー投票日が類推される文字が(動画に)記載。政治活動の動画ではなく選挙運動用の動画ととらえられる。選挙の収支報告書に載せるべきものでは。
「政治活動の範囲内だと私は認識している」

ーーー濱野区政の継承・発展させていくとおっしゃっていたが、実際に行政の中に入ってどういった部分を継承あるいは変えていかなければならないと思っているか。喫緊の課題としてまず取り組むことは。
「基本的に今までの取り組みをしっかりと理解をして、課題点を踏まえたうえで今後進化発展させていくというところ。選挙で示した重点政策をはじめとしてできるだけ多く来年度予算編成などに組み込んでいく。全体を見て優先順位も含めて検討していきたい。」

ーーー選挙の時に(フリーランス記者が参加できる)記者会見を行うとかおっしゃってたことは反故にされている。どう考えているか。
「基本的に私は選挙の時にも申し上げたようにフリーランスの方に参加いただくという方針は変えていないが、ライブ配信等会見をどのように行うかということなど初日からいろいろ検討することがあったので、その中でのコミュニケーションの齟齬だと感じているが、今後は記者会見にもフリーランスの方に参加いただきたいと思っているし、今回参加いただいているというふうにご理解いただければ。」

ーーー一般のフリーランス記者に周知徹底させて、一問一答ではなくちゃんと時間をとって質疑応答できるよう改善していただきたいと思うが、やっていただけるか。
「今後は周知をしていきたい」

ーーー森澤さんは、区長公選制復活後初の職員出身以外の区長で、女性初の区長だ。有権者の期待をどう受け止め、どのような形で政策に生かしていくか。
「女性ならでは民間出身ならではで気づいた点というのはやはりスピード感を持って進めていきたいと思っているし、働き方改革などには取り組んでいきたいと思うし、例えば女性が管理職を目指しやすくなるような環境を作っていくということも必要だと思っているし、若手職員も含めていろんな意見が言いやすい、そういった環境づくりをしていきたいと思っている。」

ーーーリニア新幹線や羽田新アクセス線など計画が進んでいる。区としてどのように参加・連携していくか。
「そういった契機をいかして品川区に人が循環するような街づくりを、大井町もこれから大きく変わろうとしているので、そういったところいろんな場所で有機的な街づくりを、今後検討していきたいと思っている。」

ーーー区長室はオープンと就任あいさつでおっしゃったが、具体的に今後職員と対話をする場を作るとか何かお考えがあれば。
「実際はそこは検討したいなと思っている。定期的にミーティングを開くのか、区長室に呼ぶのか私が出向くのかはわからないが、そういった機会は作っていきたいと思っている。職員向けの就任あいさつでももう上げたが、民間出身で、これまで16年濱野区長だったので不安に思われる部分があるというふうにも感じるのできるだけそういうのを払しょくして信頼関係を築けるよう努力していきたい。」

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