6月29日、泉大津市立誠風中学校の修学旅行で、指導の一環として男女の生徒2名をクーラーのついていない観光バスの中で2時間30分放置し、女子生徒が体調不良になっていたことが、7月25日、わかりました。

女子生徒は、修学旅行のルールに違反し、他の客室を訪問。指導は、このルール違反を受け、行われました。

同校は、7月29日付で学校のホームページ上に「誠風中学校における今後の教育活動について」と題した向井校長名の文書を公開。文書では「生徒の健康面に関する配慮を怠る事案が生起しました」とのみ記され、具体的な事件の内容や再発防止策はまったく示されていませんでした。しかも向井校長は、抗議した保護者に対し、「それは体罰ですね、すみません、僕は教育委員会から指導があったら65まで仕事ができなくなります」と言い放ち、責任逃れに終始している模様です。

学校を所管する泉大津市教育委員会は「体罰ととらえられても仕方がない」「安全配慮を欠いている」(臼井幸江指導課長)として校長を厳重注意。しかし市教委は「府に判断を仰がなければいけないようなものとは考えられない」(臼井指導課長)として、大阪府教委に報告せず、懲戒処分を求めませんでした。

生徒の命を危険にさらした学校・教員を懲戒処分にするのは教育行政として当然のことです。しかし市教委は向井校長への厳重注意で済ませたのです。

日本自治委員会は、近く泉大津市などに対し、指導した教員と校長ら管理職の懲戒処分などを勧告する方針です。

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