コラージュ
「遺書」無断提供をめぐる構図
おととし(2020年)11月、町田市立町田第五小学校の6年生の女子児童がいじめを訴える遺書を残して自殺した問題をめぐり、石阪丈一町田市長が、女児の「遺書」を遺族の了解なく長谷部健渋谷区長に提供していたことが、わかりました。町田市企画政策課の白石俊輔担当係長が、日本自治委員会の調査に対し、認めました。

女児の自殺をめぐっては、当時、町田第五小学校の校長だった五十嵐俊子・渋谷区教育委員会教育長の対応が「いじめ隠蔽だ」などとして、日本自治委員会や渋谷区議から厳しく追及されていました。

こうした中、長谷部渋谷区長は、1月17日に突然記者会見を開き、町田市長から提供された資料を根拠に「必ずしも自死の原因が学校での人間関係によるものではない可能性があり、当時の状況で校長としてとるべき対応はなされており、決していじめを隠ぺいしている事実はないと認識した」と五十嵐教育長を擁護しました。

校民日報社が町田市に情報開示請求したところ、長谷部区長は、会見の4日前の1月13日、石阪市長にあてて「遺書と呼ばれている文書の写し」を提供するよう求め、石阪市長がこれに応じる形で女児の「遺書」を提供したことがわかりました=画像=。
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長谷部区長が石阪市長に送付した情報提供要請書(情報開示請求で入手)

「遺書提供行われていない」と言いながら「遺書」持っていた市教委
町田市教育委員会のいじめ問題対策委員会は、「重大事態経過報告書」の中で「2021年10月12日現在まで、児童Aの保護者から『遺書』の提供は行われていない状況である」と指摘していました。しかし校民日報社が遺書の取得経緯がわかる文書を開示請求したところ、市は非開示としたものの、同対策委員会の第4回会合の議事録が該当することを明らかにしました。こうしたことから市教委が何らかの方法で遺族の了解なく「遺書」を入手し、保有していたことになります。

平松けんじ副議長は、2月7日、「不適切な入手経緯の文書を五十嵐擁護のために提供するよう求めた長谷部区長の資質を疑う。また、それに安易に応じた石阪市長も同様だ。女の子の命を守れなかったのにさらに当時の校長を擁護するために遺書を利用するなんて厳しく断罪されるべきだ。」と厳しく非難しました。

日本自治委員会は、女児の「遺書」の無断提供事件を受け、町田地区に校民防衛隊を急派。町田市立小学校前をはじめ、町田市内の主要駅で人権特別啓発行動を執行しています。

校民日報社©2022
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