強制ボランティアイラスト
イラスト◆磯田航太郎

【ISJ=平松けんじ】政府は、8日夜、東京都に4回目の緊急事態宣言を発出することを決めた。宣言期間は8月22日まで。


 菅義偉総理大臣は、8日夜の記者会見で、人流の高止まりに加え、新たな変異株・デルタ株の影響で「首都圏で感染者の数は明らかな増加に転じている」「デルタ株が急速に拡大することが懸念される」と指摘。その上で「ここで再度、東京を起点とする感染拡大を起こすことは絶対に避けなければならない」と述べた。

五輪は無観客 90万人動員「学校連携観戦」は中止
 都内への緊急事態宣言発令を踏まえ、政府、東京都、組織委員会、IOC、IPCの5者が話し合う「五者協議」は、東京オリンピックの無観客での開催で合意した。

 これを受け、東京都は、9日、都立学校や都内の国公私立学校などが対象のオリンピック学校連携観戦の中止を決定した。教育活動の一環として行われる予定だった「学校連携観戦」―オリンピック延期前の意向調査で公立校81万人、私立校9万人の合計90万人が観戦する予定だったが、今回の都の決定で都立学校をはじめ、都内すべての区市町村立学校で中止が決まった。

 都教育委員会は「結局、無観客だから入りたくても入れないという状況なので(中止を)決定した」と説明。あくまで組織委員会の武藤敏郎事務総長の発言を受け、決めたものだとした。

 学校連携観戦をめぐっては6月25日の都議選告示前後から共産党を中心に中止を求める動きが全都的に拡大。各地の区市町村教育委員会が都教育委員会の意向調査を待たずに次々と中止を決めていった。9日現在、少なくとも40の区市町村が学校連携観戦中止を決定している。

 都教育委員会の担当者は「これまで平成28年からオリパラ教育を進めてきて、様々学んできている子どもたちが直接競技観戦をすることでかけがえのないレガシーを感じることができるようなことを目指していましたので」と残念がる。一方で、都教委はパラリンピックの学校連携観戦を実施する方向で準備を続けているという。

 都議選を通じて五輪中止・延期を求める民意が明らかになっている今、さらに学校連携観戦を強行しようとした東京都教育委員会。子どもの命を危険にさらしてまで進めたい「オリパラ教育の集大成」とは一体何なのだろうか。都教育委員会の長年の子どもの動員体質に終止符を打たなければならないと思う。

※この記事は「The InterSchool Journal」からの配信記事です。
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